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ナチの亡霊

 ナチの亡霊 ジェームズ・ロリンズ 竹書房

 チャールズ・ダーウィンが所有していた聖書に隠された秘密とは…!そして、残存するナチの勢力が企む「釣鐘」の研究とは…!聖書を求める勢力に狙われたピアースは、ネパールで謎の奇病に侵されたクロウ司令官を救い出すことはできるのか。生命の起源、種の進化まで踏み込んだ待望の第2弾。

  『あらすじ』

デンマークの首都コペンハーゲンで開催されたオークションで、チャールズ・ダーウィンの所有していた聖書が出品された。調査に訪れたシグ マフォースのグレイソン・ピアース隊長は、謎の暗殺者に命を狙われる。同じ頃、ネパールの僧院で発生した奇病を調査していたドクター・ リサ・カミングズは、狂気に支配された仏教僧とともに、同じ奇病に感染したシグマフォースのペインター・クロウ司令官を発見した。病気発生の隠蔽を図る謎の組織に捕らえられた二人は、ヒマラヤ山中にある〈グラニートシュロス〉(花崗岩の城)と呼ばれる施設に収容される。一方、南アフリカ共和国の動物保護区では、現地のズールー族の間に伝わる謎の怪物の目撃例が頻発していた。ヨーロッパ、アジア、アフリカで起こったこの三つの事件が一本の線で結び合わさる時、かつてナチスの行なっていた恐ろしい研究の正体が明らかになろうとしていた――。

出典:http://www.takeshobo.co.jp/sp/black_order/

 

ナチの亡霊(上)

ナチの亡霊(上)


ナチの亡霊(下)

ナチの亡霊(下)

 

 

 シグマシリーズ第2弾の今作では、エピソード0振りにクロウ司令官の活躍も見ることができる。元シグマでもトップクラスの隊員であっただけに、現役のピアースたちにも勝るとも劣らない人物である。

 今回も歴史×科学×ミステリーの部分は、大ボリューム!その中でも、当時から様々な疑惑付きであったナチスの科学技術。それを現代科学アプローチと噂や逸話、ロリンズの想像力が合わさり、現実離れしているようで、もし存在していたら…と考えてしまうような『釣鐘』が生まれている。

 ダーウィンの所有していた聖書の秘密。それだけで興味は尽きない上に、UMA好きなら、一度は耳にしたアフリカの怪物も現れる。そして歴史から消えた謎の科学装置。今回も数々の歴史、謎やテクノロジーについて、巻末で解説していてここの部分の面白さもシグマシリーズの欠かすことのできない魅力である。